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【イスラエル駐在8ヵ月】ミドルスクール生活、どのくらい英語力が身についた?インターナショナルスクール奮闘記(4)

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【イスラエル駐在8ヵ月】ミドルスクール生活、どのくらい英語力が身についた?インターナショナルスクール奮闘記(4) インターナショナルスクール

こんにちは、a-box-of-chocolateです。12月が始まりましたが、昼間はまだ半袖でも過ごせる陽気!朝晩のみ寒いのですが、トレーナーやパーカー、長袖シャツがあれば十分!ヨーロッパとは異なり、太陽の光が一年中降り注いでいるところが、イスラエル生活の醍醐味でもあります!

Israeli beach
海水浴場はさすがに閉鎖されましたが、海沿いを半袖でランニングできる気候です。

さて、子どもが通うインターも、まもなく冬休みに突入です。入学してから7ヵ月少々経ちますが、実質何日学校に行ったのだろう?というほどに、休みだらけです!!6月&7月は全休、8月中旬から始まり、ユダヤ新年の10月は登校回数13日。11月最終週はサンクスギビングホリデーで4連休。正直、高額な学費と相反するほどに休みが多すぎて親としてはヤキモキしますが、子どもにとっては、日本の中学校より(体力的に)ラクなのでは?と感じます。そんなユルフワ系インター生活を送るわが子、最初の1学期で成長した点についてまとめてみたいと思います。

英語力=学力ではない。インターナショナルスクールの指導方法と、非ネイティブ生徒の英語の伸ばし方とは?

日本にいたら中1の学年相当のわが子、現在ミドルスクールのGrade 7に在籍しています。アメリカ系インターのミドルスクール=学年は6th(11歳)~8th(14歳)の三年間を過ごすことになります。誕生日が8月~9月の子は新学期のボーダーラインなので、学力や生活力次第では一個上の学年に組み込まれている子もいるようです。

Q1が終わってしばらくした後、progress card(という名の先生からのオンラインコメント)が発行されました。さすがアメリカ系というべきか、グロースマインドセットに基づいた生徒の前向きな成長にフォーカスした評価とコメントばかりで、「あら、うちの子よくできてるのかしら?」と勘違いしてしまいそうな褒め言葉で溢れていました…!実際、子どもの自己肯定感はとても高くて、「自分はしっかりと学校についていけている」という自信があるようなので、それはそれで良かったです。

Student-Parent-Teacher Conference! 学校を休みにして行われた三者面談!

11月中旬に「三者面談」が実施されました。なんと期限は二日間!半日で生徒を下校させたあとの午後数時間と、翌日は朝から夕方まで丸一日(生徒は休み)。Zoomミーティングか、教室での対面かのどちらかが選べました!

とてもユニークだったのは、親が先生のスケジュールを見てオンライン予約する方法だったこと!担任に限らず、すべての教科・サポートの先生のスケジュールが一括公開されているウェブページを用いて、親自身が話したい先生とのアポをとります。一人分は15分刻みの枠で、複数の先生と会ってもよし、特定の先生にのみ話を聞いてもよし、心配がないなら参加しなくてもよし!非常にフレキシブルな面談でした。「希望の日に〇をつけて提出してください」という紙アンケート調査スタイルが主流の日本…あれは大変だと思います。オンラインで予約できるから先生の手間が省けるし、何より教科ごとの先生と話せることに感動しました!

今回は初めての面談だったので、主要教科の先生全員と話しました。予想通りではありましたが、ひたすらに我が子の良いところを褒めまくってくれました。私の心配をよそに、うまくやっていることが判明。しっかり課題も提出しているし、いつも穏やかで静かに授業を聞いているし(これは日本人ならでは?)、まだ英語は発展途中だけど問題ない~!と、全員が同じことを言っていました…!

個人的な体感ですが、アジアから来ている生徒にとっては、生活指導面も学習指導面も、とっても緩くて楽そうに感じます。シンガポール、インド、韓国から来ている保護者と話す機会がありましたが、「これで競争社会に出ていける?」とみなさん一様に不安を感じている模様で…。以前も書きましたが、授業中にノートと鉛筆を使うことはほとんどなく、すべての授業がコンピューターで済み、宿題もオンライン。繰り返しのトレーニングを積む(漢字や計算など)教育は一切ないので、やらせたいなら家庭でやらせるしかない、といった具合です。

肝心の英語について。どの先生も口をそろえて「グーグル翻訳」を推奨!?

学年相当の英語力が伴っていないため、やはり授業についていくのはChallenging、それでもあきらめないで頑張っている、I am so proud,とほめぎちってくれた先生。ありがたいですが、結局のところ先生が知りたいのは【子どもの学力・知的レベル】が学年相当に発達しているかどうか?という点。小学生並みの語彙力しかなくても、【思考力があるのか】という点にフォーカスしているため、テキストやプリントのわからないところはグーグル翻訳で日本語バージョンのドキュメントを作るのもOK、自分のスマホでグーグルレンズを起動して、翻訳しながら本を読むのもOKだと…!

なので、レポート課題も自分で書いた日本語の文章をグーグル翻訳でコピペして貼り付けるのもOK。先生に質問があっても英語で何てメールしてよいのかわからないなら、翻訳機能を使いましょう!と。頼れる限りのAIツールに頼っていいんだよ!と。

私はけっこうモヤモヤしてしまうのですが、これが21世紀のやり方なのでしょう…。テクノロジー大国イスラエルで、紙の辞書を引いている生徒などいないのです…!

よって、わが子もグーグル翻訳使いまくりです。これでどうやって単語のスペルとか文法を覚えるの?と疑問に思ってしまうのですが、「授業で教わっている内容を理解するため」には最善の手段であるのもまた事実。翻訳ツールに頼るのは、おおむね最初の一年だけだとEALの先生は言っていましたが、果たして…!?

翻訳ツールに頼りまくっているけれど、小テストや提出物はペーパー=ライティング能力が求められる!

数学やヒューマニティーの授業では、定期的に小テストや調べ物学習の課題があり、それは自分で英語を書かなければなりません。宿題はコピペOKだとしても、テストはPC使用不可!結局のところ、ライティング能力が伴っていないと、何も書けないのです…。よって、読み書き能力も宿題や課題を通して少しずつ鍛えられている模様。

あらゆる授業の中で最難関である「ヒューマニティー」。人文学系の科目で、地理や歴史なども扱っています。授業のプリントを一部掲載します。

配布されたプリントや教材から写してまとめたらしい。書くスピードは日本語と変わらないそうです。
テーマが変わるごとに行われる「ブックディスカッション」。自分の考えをまとめるシート、これは翻訳を介さず自力で書いているらしい。

文法的ミス、スペルミスなど見受けられますが、とりあえず「言いたいことを知っている語彙力で書き表す」ことも、どうにかできるようなったようです。問題はそのあと、「ディスカッションする」というアメリカっぽいスピーキング練習がある点…。中学生のうちから、相手の意見を聞く、賛成や反対を表明する、説明を求めるなど、具体的な「討論」の練習を授業で行っているのです。

毎日が修行のようで本当に大変だと思いますが、ヒューマニティーの先生曰く、「自ら成績を付ける対象にしてほしいと申し出た」とのこと!!成績の付け方は、「P」(Pass)「N/G」(No Grade)という評定にするオプションもあるようですが、先生と相談のうえで評価をつけてほしい、とお願いしたそう…!(家ではそんなキャラではありません!)メンタル強めのわが子に拍手です。

先生からのフィードバック。毎回アドバイスを書いてくれる。

そのほかにも、課題が期限までに出せなくても、メールやドキュメントのコメントで個別アドバイスをくれたり、EAL(第二言語補習クラス)で時間をかけて取り組み直したりと、とにかく手厚くサポートしてくれるので、本人も腐らず最後までやり遂げることができています。

続いて、数学です。

比例。比例定数(propotionality)を求める問題などを繰り返しやっていた。中1数学レベル

いまだに、小学校で習った範囲の知識でカバーできることも多いようで、数学(算数)が得意ではなかったわが子も、数学は「なんとなくできる教科」になっている様子。最初は文章題の日本語訳を先生からもらっていましたが、ここ最近は、翻訳なしで自力で解いているみたいです。

正負の数。これも中1数学の一番最初の単元。

現在習っているのが「正負の数」なので、日本の学年相当の内容になってきました。ミドルスクールの枠組みの中では、7th Grade=中学二年目という位置付けですが、小学校は5年生まで。ですので、日本の義務教育年数で言えば「中1=7年生」と一致しています。ここから先の内容は英語でしか学ばないことも増えていくと思うので、しっかり取り組んでいってもらいたいところです。

英語「を」学びつつ、英語「で」学んでいく、インターナショナルスクール。家庭学習で役立つ参考書をご紹介!

AIツールに頼ることが大前提のインター生活ですが、数学と理科は小学校からの積み上げ知識がないため、既習範囲を確認したいときに参考になるテキストがあれば…と探してみたところ、こちらにたどり着きました!

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その名の通り、「数学/理科の上達本」!イスラエルでは英語の洋書が手に入りにくいので、我が家はAmazon.comで購入しましたが、日本のアマゾンや楽天でも購入できます。

数学の方は11歳まで(G5まで)の内容をカバーしていますが、科学の方はG8まで全てカバーされている、最高の一冊です!たとえば、今バイオロジーは光合成を学習しているようですが、この本にもバッチリ説明が載っています。

光合成=photosynthesisだって、みなさんご存じでしたか?私はこの本で知りました。
少し前まで学習していた「消化酵素(enzyme)」の説明も端的にされている。

フルカラーで、とてもシンプルな英語で説明されているので、アメリカやイギリスなど英語圏の現地校に通うお子さんや、ネイティブが使う教科書の内容を通じて語彙力を伸ばしたい英語学習者の方にも、とってもオススメです!

数学の方は、ひっ算の方法など日本とは違う教え方をしている計算方法なども確認できるので、読み物としても面白いです。

一の位=ones column、十の位= tens column。小1で習うようなことも、英語で何て言うのか知らなかったです。

私が読んでもとても勉強になる内容ばかりです。もちろん、小中学校レベルの参考書なので日本語では知識として習ったことだらけなのですが、英語で何て言うのか知らないことが多すぎる!と改めて痛感します。肝心のわが子は、パラパラめくった程度で全然読んでおらず。学校の宿題はほぼない(学校で終わる)から、家で勉強する必要ない、というポリシーらしいです…。

英語力は順調に伸びてきている。日本語はどうしているのか?

総じて、英語漬けの日々を送るうちに、子どもにとってそれが当たり前の環境になってきたミドルスクール生活。家では学校の話を全然しない子なのですが、元気に毎日通学しているので、学校は楽しいようです。(それが一番大事なポイント!)出国前は、英検三級のテキストが分かるかどうか?というレベルからスタートした英語力は、三級合格できる程度には伸びたように感じます。

幼児ではないので、日本語より英語が優位になる、といった逆転現象は起きませんが、日本語を使うのは家庭のみ。本人が接する日本語は、YouTubeばかり。そして問題なのが、日本語での学習(中学校の範囲)は何もしていない点…!せめて漢字くらいは学年相当の読み書き能力を獲得してほしいのですが、やる気ゼロ。日本語の検定教科書も持っていますが、眺めただけ(笑)。

このご時世、進研ゼミやZ会などの大手通信教育の海外受講はもちろん、オンラインで日本語学習はいくらでも可能です。ですが!両立させるって本当に心身ともにタフであり、モチベーション維持できる子どもでないと無理だな…と感じています。今はインター生活一年目なので、最優先事項は英語と学校生活に慣れること。それだけで十分だと思っています。

…が!日本人学校も補習校もないイスラエルで、そもそも日本人の生徒すらほとんどいないインターナショナルスクールで、日本語の勉強をする動機付けをすることすら困難を極めています。このまま英語に全振りしていくことになるのかな…という予感はありますが、小学生レベルの日本語力で止まってしまうことが大いなる懸念材料です。バイリンガルになれるのか?という点も、注意深く見守っていきたいと思います。

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