こんにちは、a-box-of-chocolateです。8月も下旬となり、少しずつ暑さが和らいできたように感じます。昼間は窓全開にして、扇風機を回しているだけでも快適に過ごせています。さて、今回のテーマは【インターナショナルスクール】。長い長い夏休みを経て、ようやく始まった新学期、新学年。近隣諸国との緊張が高まる中でも、通常の学校生活が始まりました。そんな子どもの学校のことについて綴っていきます。
日本人学校も、補習校もないイスラエル。外国人の子どもの学校選び=インターナショナルスクールor現地校。
イスラエルに来る前の記事でもご紹介しましたが、イスラエルには、日本人学校や補習校はありません。
現地校=ヘブライ語の学校になるため、ユダヤ教徒でもなく、イスラエル人の配偶者がいるわけでもない「駐在員」にとって、現地校という選択肢は限りなくハードルが高いものかと思います。もちろん、お子さんの年齢によっては現地幼稚園などを選択される方もいらっしゃいます。ですが、学齢期の子どもが現実的に教育を受けられる機関は「インターナショナルスクールのみ」というのが現状です。詳細は伏せますが、子どもはアメリカ系のインターに通っているので、教育カリキュラム等は、アメリカ国内の現地校に準拠したものに沿った授業を受けています。ちなみにミドルスクールに在学中です。
インターナショナルスクール/アメリカンスクールについて
日本の「6・3・3年制」と少しずれていて、アメリカの教育体系は「5・3・4年制」です(※州によって異なるところもあります)。キンダーガーテン(幼稚園年長)も「小学校教育」の一部で、義務教育扱いです。高校もまた然り、Grade 9th-12thも義務教育です。義務教育の範疇なので、アメリカ国内の公立高校は、日本のような選抜試験(受験)なしで進学できるようです。子どもが通っているインターも同じで、G8thを修了したら9thに進級できます。
【出典】
日本の学年とは1つずれているため、わが子はこの夏から7th、いわゆる中2相当の学年をスタートしました。日本の義務教育は中3(15歳)までなので、アメリカの学年では9th(高校1年生、freshman)を修了しないと「日本の義務教育」を終えた、というカウントにならないので、中途半端なタイミングで異動にならないことだけを願っています…!
英語ができなくても入れる?インターナショナルスクールのEALで英語力を鍛える!
年齢相当の学年に所属している我が子ですが、当然のごとく、英語力=学年相当、ではありません。経験値として、外国に住むのは初めてではありませんし、前回の駐在期間中(日本人学校)は少し英語を習っていたので、英語の基礎力がゼロ、というわけでもありません。しかし、日本に戻った後の3年間は英会話スクールに行くなどの努力も全くせず、小学校の授業(本人曰く、死ぬほど簡単)だけをのらりくらりとこなしていました。そして…ま・さ・か・の!イスラエルでミドルスクールに通うことになった、という…親の都合で人生振り回してごめん、としか言えない状況ではあります…。
さて、インターナショナルスクールなので、もちろん我が子以外にも英語が第二、第三言語、という子どもはたくさんいます。先生方も慣れていて、EAL(English as Additional Language)クラスも充実しています。英語ネイティブ、または英語に慣れた子が第二言語(ヘブライ語やフランス語など)を履修している授業=EALにあてがわれています。もちろん、英語を英語で学ぶクラスなので(イマージョン)、ほかの授業よりは「英語という言語」にフォーカスした勉強ではありますが、果たしてうちの子はどの程度理解しているのか・・・親としては不安要素たっぷりですが、本人は淡々としているので、どうにかなっている、と信じています(汗)。
デジタル化がすごい!学校の授業も先生とのコミュニケーションも、chrome book一台でなんでも完結する。
日本の学校だと、大量の教科書&ノートをカバンに詰めて、その重さに耐えながら学校に持参する…というスタイルが一般的ですが、インターのミドルスクールは教科書の配布はありません。そしてテキストや教材、宿題は、一人一台配布されているchrome bookを用いて、グーグルクラスルームにアクセスして確認します。ちなみに連絡帳的なものもウェブで一元化されていて、PowerSchoolという画期的なプラットフォームで、一人一人の時間割や成績までが一元管理されているのです!次の日の時間割も、PowerSchoolから確認できます。子どもも親もそれぞれアカウントを持てるので、「お便り出したの?!」というストレスを回避できる画期的なアプリです(笑)。
さらに、学校オフィスからのニュースレター、学年からのお知らせ、ウィークリーレポート(宿題の有無)などは、全てメールで届きます。何かに申し込む、sign upする、というのはグーグルフォームのアンケートに答えるだけ。アフタースクールの運動クラブや、カフェテリアのランチ注文などは、学校のウェブストアやランチ注文アプリから事前カード決済。とにかくなんでもハイテクです!「もう提出の締め切り過ぎてるじゃん!!」「うそ!明日集金なの!?100円玉ないよ!」とイライラしながらプリントを発掘する作業も不要!締め切りを逃した=親がメールを見落とした、という自己責任MAXな手段がとられているので、こちらも画期的ですね。
授業の難易度は?7年生が習う語彙のレベルが英検準1級~1級レベル
子どもは毎日chrome bookを持ち帰り、充電して翌日持参する、というのを繰り返しています。宿題も、ウェブサイトの問題集をやっておく、グーグルクラスルームから提出する、というものが多いので、パソコンがないと何もできない、というのもいかがなものか…とも思いますが。新年度が始まったばかりなので、各授業担当の先生がアップロードしていたシラバス(成績を付けるポイントなど)も、血眼になって読みました。たまにプリントの宿題(終わらなかったもの)も持って帰ってきているので、私も念のためチェックしています。
さて、先日目にした数学のプリントですが…
circumference、radius、diameterといった単語が並んでいました。みなさん、わかりますか?
日本語にすると、それぞれ、円周、半径、直径、という意味です。単元は円の面積、3.14=πに置き換えて計算できる、という「アレ」です。園の面積や円周の求め方は小学校ですでに履修している範囲なので、計算には何の問題もないのですが、単語がわからない=聞かれている内容がわからない=解けない!数学は、この壁が非常に高くそびえています…。そして、小数点(decimal point)など他の子は履修済みのことも、積み上げがないため分かっていない我が子。ふんわりとしか英語がわからずに授業に参加しているなんて、本当に尊敬します…。
でも!私は先に秘密兵器を購入してからイスラエルに来たのです!!
「英語ナビ -算数・数学/理科用語集」
上記の「円周、半径、直径」などの単語も、日英どちらからも索引できる優れもの!
ついでにもう一冊ご紹介すると、カタカナ表記つきのお助け本、「サバイバルイングリッシュ」も同時に購入しました。どちらも、海外子女教育振興財団発行の本です。
どちらも、なんとなく眺めてくれた…程度なのですが、「英語ナビ」の方は理科の用語集も載っているのでかなり重宝します。というか、(紙辞書世代の)私が読んで確認しています。なぜなら子どもはchrome bookがあるので、「Google翻訳」で手早く検索しているのです…さすがデジタルネイティブ世代~(笑)!ですが、地道に単語の意味を引いたり、繰り返し見たり発音したりしないと、単語は覚えられないんだと言っているのですが…子どもにとってはどこ吹く風、です。
humanities(人文科学)の語彙チェック一覧のプリントはもっと難しくて、conflict, indigenous, perspective, resolutionなどなど、、、C1, C2レベルの単語もバンバン出てきていました。単語の意味・定義をマッチングさせる、という難しい課題。definitionに書いている簡単な英語の方ですら、やっと読めるか?理解できるか?というレベルの子にはかなり厳しいですが、英英辞典を引く(こちらもインターネットで容易にチェックできる)など、語彙力アップのためにはそれなりの努力が必要!ちゃんと確かめて!!としつこく言っても、めんどくさい~しか言わない我が子なのでした…(その気持ちはよーくわかるのですが)。
ところで、英語講師をやっていた私の英語力は英検一級ホルダーです!!ケンブリッジ英検はC1、TOEICは最高960点。日常会話には困りません。大学時代の交換留学の経験を含めて、アカデミック英語もそこそこ勉強しました。ちなみにこのレベルにたどり着いたのは30代後半です。私は帰国子女ではありませんので、25年以上の積み上げがあって、ようやくたどり着いた英検一級。
で・す・が!!数学や理科の用語は見たことも聞いたこともない単語だらけですし、ヒューマニティの課題を見ると、英検一級の単語帳で見かけた単語もバンバン使われている…。理科のラボレポートなどは、どうみても準一級のライティングより難しい。つまり、私の英語力=ネイティブの中学生くらい、ということですね(^^;)逆に言うと、このくらいの課題を自力でクリアできるようになるころには、子どもも英検でいうと準一級や一級レベルに近づく、ということです。今はまだサポートしてあげられますが、ハイスクールレベルになったらどうなってしまうのか…!子どもの課題を通して、親である私もまだまだ学ぶことがたくさんあるなぁと感じています。
【駐在】=「留学」ではない。生活の一部として「外国で学校に通う」ということを、盛大に褒めてあげたい!
親の海外転勤に帯同している子ども=留学生、ではなく、ただの家庭の事情で、国外で教育を受けざるを得ない子、というポジションなので、そこには自分の希望や意志がある、とは言い難い立場です。「駐妻」である私は、ある程度は自分の意志で帯同を決意したわけですが、子どもの場合は行きたい・行きたくない、にかかわらずに「ついて行く一択」だったりするわけです。今回の帯同はそこに加えて、「事実上のインターナショナルスクール一択」を迷わずに選んでくれた子ども。我が子ながら、なかなか大胆な行動力があるのかも?と思って感心しています。年頃の中学生なので、学校での出来事はほぼ何も話してくれないため、楽しんでいるのかどうかすら怪しいのですが…。
私は大学時代、自らの意志でアメリカ留学(約1年)をしたにもかかわらず、授業にほとんどついて行けずに、最初の数か月は地獄のような日々&わからなすぎる自分に落ち込んで、泣いたりホームシックになったり、感情の振れ幅が非常に大きかったのです。かなりしんどい留学生活でしたが、人生で一番勉強したといっても過言ではないほど、なりふり構わずに勉強に打ち込みました。結果的には根性ついたし、英語力もグッと高まりました。そんな自分の経験と重ね合わせて考えると…うちの子、本当に淡々としている!!日本で小学校に通っていたときと変わらない調子で、毎日しっかり学校に通っているのです。そのメンタルの強さ、親としても大変ありがたいし、羨ましいです!
駐在員ファミリーは、異国で生きているだけで、いつもどおりの生活をしているだけで、本当に偉いんだ!!!と、自己肯定感を高めて生活していけたら、英語力もそのうちついてくるはず…!?と、心の中では思っているものの、「宿題やったの?!」という何万回言い放ったかわからないフレーズを、いまだにしつこく言ってしまって、まさにnagging mother状態です、、、適度な距離感から見守っていけるよう頑張ります…!
【PR】子どもを海外に連れてきて思うのは、小さい頃から英語の音にだけでも触れている、というベースの有無。耳の良さ=のちのちのスピーキング力にもつながっていきます。
コメント