こんにちは。a-box-of-chocolateです。イスラエル駐在を始めて二ヶ月少々ですが、早くもイスラエルを脱してキプロス共和国へ旅行をしてきました。アメリカンスクールでは6月は term end、学年が終わるタイミングで、子どもは既に夏休みが始まっています。入学したばかりなのに、もう夏休み?という感じですが…。スタートダッシュでホリデーを楽しんできましたので、その模様をお届けします。
EU加盟国・キプロス共和国(南キプロス)
みなさん、キプロス島がどこにあるかご存知でしょうか。私は名前くらいは聞いたことがあるな、という認識だったのですが、実はイスラエルからとても近いのです。英語名はCyprus(サイプロス)。
一言に【キプロス】と言っても、実は南北に分断された国でもあります。南部の「キプロス共和国」と、北部のトルコが統治する「北キプロス・トルコ共和国」(トルコだけが独立を認めている国家)に分かれていて、さらには英国軍の駐留地もあり、、、ちょっと複雑な国境を抱えた国です。
面積は四国の半分程度、人口は約125万人という小国です。日本で言えば、一つの都道府県並みの規模ですね。EU圏内に浮かぶリゾート島、といった具合です。南部のキプロス共和国はEU加盟国ですので、通貨はユーロです。
今回は、南キプロスにのみ滞在しました。とても穏やかでのんびりした雰囲気、静かな場所でしたが、上記のような内紛が起きていますので、、、特に北キプロスに滞在する場合は注意が必要そうです。日本政府は「北キプロス・トルコ共和国」を承認していないとのことです。
長い間、イギリスの植民地だったキプロス。公用語はギリシャ語、トルコ語がメインですが、どこに行っても英語が通じる国でした!イスラエルにいると、街中の看板は全てヘブライ語、店などでも第一声はヘブライ語で話しかけられるので、、、外国人観光客には英語で話しかけてくれるキプロスの風土(というか観光産業の発展)はとてもありがたいものでした!
ラルナカ国際空港 (LCA)へ
イスラエルからキプロス共和国へは、テルアビブ市内のベングリオン空港から、ラルナカ国際空港まで直行便が飛んでいます。エルアル航空を利用しました。
6月の航空券は$150前後なのですが、7月、8月と観光トップシーズンを迎えると、$200を超えていきます。行くなら6月がお得なので、早めにホリデーを楽しんだという面もあります。
ベングリオン空港からラルナカ国際空港まで、所要時間は1時間ほど。ですが国際線なので、2時間以上前に空港に居られるように早めに行きました。ちなみに、1時間とは行っても上空を飛行していた時間は45分程度で、離陸したと思ったら、あっという間に到着しました。フライト自体は、家から空港まで行く時間と大差なく、とても近く感じました。
ラルナカ国際空港からホテルへ(ラルナカ市内)
夕方到着の便で向かったので、初日はほぼ移動で終了でした。今回は、空港もあるラルナカ市内に連泊し、レンタカーも借りなかったので、移動はバスがメインでした。キプロス観光で一番困る点は、グーグルマップで公共交通機関の検索ができないことです…。なぜかわかりませんが、バスの乗り換えなど、グーグルでは調べることができません。旅行者泣かせです。”Cyprus bus airport”などワード検索すれば、バス会社のサイトなどにヒットするので、そこからだいたいのバスルートを調べることはできます。
空港に到着したあとは、ツーリストインフォメーションのようなカウンターがあったので、滞在先のホテル名を告げて、どのバスに乗ったらよいか教えてもらいました。
バスは基本、現金で前払い。どこまで行っても一律料金でした。インターシティバスを利用して、大人片道4ユーロくらいです。
ちなみに、キプロスはイスラエルからとても近いですが、あくまで海外です!スマホはデータSIMなどを用意しておかないと、移動中の検索などができなくなってしまうので要注意!私はイスラエルを出る前にeSIMを用意していきました。
さて、今回の旅行で宿泊したホテルはこちら。
とにかくビーチサイドでのんびり、ゆっくりしたい!というのがこの旅行の主な目的だったので、目の前がビーチ、というロケーションのホテルに滞在しました。小ぢんまりとしたホテルでしたが、清潔感があってバルコニーからの眺めも良く、とてもよかったです。
Finikoudes Beachに入り浸る
ホテルの目の前に広がっているFinikoudes Beachに連日通いました。パラソルとイスは有料レンタルで、それぞれ一つ当たり、2.5ユーロ/日。ビーチを巡回しているスタッフに支払って利用します。私が滞在していたタイミングで、キプロスは熱波が到来していて・・・着いた日は最高気温40度、その後三日間も36度前後でした。6月とはいえかなりの高温で、イスラエルより暑かったです。
ただぼーっと海を眺めたり、浮き輪に揺られて流されてみたり、子どもと「ピックルボール」という卓球+テニスのような球技をして遊んだり。日差しが強すぎてかなり日焼けしましたが、静かなビーチで過ごす時間は、何よりのリラックスタイムでした。テルアビブ市内にもたくさんビーチがありますが、the都会のビーチなので、どちらかというと湘南や茅ヶ崎みたいな雰囲気です。人口が多すぎてイモ洗い状態なうえ、大きな音で音楽をかけて酒盛りしている人や、遊泳禁止ゾーンでもガンガン泳いでいる人がいたりと、なかなかのカオス(笑)。どちらもそれぞれの楽しみ方がありますが、都会の喧騒を離れて癒しを求めるのであれば、キプロスは最高のリゾート島です!
豊富なカフェやレストラン、ショッピングも満喫できるエリア
キプロスはEU加盟国、かつ英国の植民地だった時代も長い影響なのか、イギリス系のブランドショップやカフェも多くありました。どれもこれも、イスラエルにはありません。(笑)
starbucksが一店舗もなくてビックリしたのですが、ウルパンに通っていたころに先生に聞いたら、昔はあった、と言っていました。Wikipediaによると2001年から2003年まで、たった2年間だけテルアビブ市内に6店舗あったようです。
>Starbucks chose to close their Israel locations due to business reasons, not political
とのことなので、撤退の理由は定かではありませんが、、、イスラエルでは受け入れられなかったのか。私もそこまでスタバ党というわけではありませんが、もはやスタバが珍しい存在になってしまったので思わず入店しました(笑)。
cafe neroやcostaも、イスラエルにはありません。ヨーロッパやアメリカのチェーン店は見たことないです。ちなみにケンタッキー・フライド・チキンもないです。ケンタは個人的にかなり好きなので、最終日の時間調整ランチに行きました!
渦中のバーガーキング、キプロスでは普通の値段で売っていますね~(笑)。
NEXTやM&Sなどの衣料品店もあったので、おみやげに洋服を買いました。同じようなチェーン店品質の洋服も、イスラエルで買うと高すぎてためらってしまうので、、、まるで買い出しです。(笑)
Terranovaというイタリア系ファストファッションのショップもあり、そこには写真のようなキャプテン翼のTシャツを含め、ポケモン、ヒロアカ、呪術廻戦、ハイキューなどの日本のアニメTシャツがたくさんありました。小さな土産物屋にも、アニメTシャツや漢字Tシャツはたくさんありましたので、日本のサブカルの影響力の大きさは偉大です!
とにかくおいしいギリシャ料理!
旅のお楽しみといえは、美味しいものを堪能すること。滞在中、ほとんどラルナカ市内から出なかったのでこのビーチ沿いのレストランを利用しましたが、どこもとってもおいしかったです!特に美味しかったのが以下の二店舗。
★Ocean Basket Larnaca
「シーフードプラッター(写真上)」、いわゆる「鉄製大皿の盛り合わせ」があちこちのレストランにあるのですが、このレストランのプラッターは本当においしかったです!ムール貝にかかっていたホワイトソースが絶品でした。ちなみにこのボリュームで、一人前。家族三人でシェアしてもかなりのボリュームでした…。子どもが頼んだ「サーモンsushiの盛り合わせ」もすごく新鮮なサーモンたっぷりでした。中東に来て初めておいしいと思えるお寿司でした(笑)。
★Karamaki Bar
こちらのレストランでは、ひたすらお肉料理を堪能!「ミートプラッター」を頼みました。ジャイロやギロスと呼ばれるケバブのような薄切りにそぎ落としたお肉を、ピタパンにはさんで食べるギリシャ料理と、チキン&ポークのスキュー(串焼き)。イスラエルに戻ると豚肉は超高級品となってしまうので、ここぞとばかりに食べました!
ラルナカ城、聖ラザロ教会
外があまりにも暑くて、街歩きが大変つらい気候だったのですが、少しだけ散策もしました。「散策」なので入場しておらず、、外観の写真だけですがご覧ください。
★Larnaka Medieval Fort
★聖ラザロ教会
ギリシャの文化や宗教が色濃く根付いているのが実感できる景色が、街のあちこちで見られます。レンタカーを借りて、歴史的建造物や博物館、史跡などをめぐるのも楽しそうです。
番外編:アヤナパのハードロックカフェへ!
さて、ほとんどの時間をラルナカで過ごしたわけですが、唯一遠出(?)した場所が、アヤナパ。キプロスは各地に美しいビーチがたくさんありますが、アヤナパ(Ayia Napa)という都市には透明度の高い海水のビーチがたくさんあり、リゾートホテルが立ち並ぶエリア。ラルナカよりも活気がある雰囲気です。若者もたくさんいました。しかし目的はビーチではなく、私の趣味の一環でもあるハードロックカフェ巡りのためです!ラルナカからアヤナパまではバスで一時間少々かかります。
アメリカ留学していた学生時代の頃から、ハードロックカフェがある都市に行くたびにグラスやベア、Tシャツを集めているのですが、イスラエルにはハードロックカフェも存在しないです…。ベイルート(レバノン)には2000年代半ばまで店舗があったようですが、そこも閉鎖。エジプトにはあるようですが、現在エジプトに行く勇気はありません。そうなると、アヤナパ店がイスラエルからの最寄りのハードロックカフェです(笑)。テディベアは集めすぎて保管が大変なことになったので、今回は泣く泣く諦めてTシャツとマグネットを購入しました。この駐在期間中に、果たしてあと何店舗のハードロックカフェを巡れるか…ひそかな願望でもあります(笑)。
「また行きたいな」という魅力にあふれる島・キプロス
今回はラルナカに滞在&ひたすらに海水浴をして、のんびり羽を伸ばす時間を過ごしたわけですが、また来る機会があったら、別の都市に滞在してみたいなと思います。イスラエルに隣接しているエジプトやヨルダンも行ってみたいのですが、国際情勢的には、今じゃない感が強く、旅行なのに緊張がほどけないのもつらいので…やはりキプロスはねらい目です。テルアビブから飛行機で1時間以内で行けるところも大きなメリット!
イスラエルも、気候や風土は似通っているのですが、私はテルアビブに旅行で来ているわけではない、という歴然とした差があります。戦争中の国で暮らす緊張感や、毎日の激しい交通渋滞の騒音、そして圧倒的なヘブライ語で押し切られて、人々とコミュニケーション取れてない感じなど、、ちょっとしたことでストレスを感じていたのだなぁと、キプロスに行って痛感しました。メンタル病まないためにも、リゾート地への逃避行は必要ということで(笑)、駐在生活の栄養補給としての意味合いでも、非常に居心地の良い三泊四日を過ごすことができました。
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