シャバット・シャローム、a-box-of-chocolateです。シャバット=金曜日の安息日が訪れました。今月は怒涛のウルパンでのレッスンに翻弄されているうちに、気づけば五月も最終日。時系列が前後しますが、今回のテーマは「死海」。ハードな語学学校生活が始まる前に、死海デビューをしてきましたので、その時の体験を綴りたいと思います。
イスラエルとヨルダンの間にまたがる塩湖・死海
テルアビブから死海まで、自家用車で向かいました。片道2時間弱。電車とバスを乗り継いでいくと約三時間かかります。
死海 -「海」と名付けられているものの、実は「湖」
イスラエルに来るまで、「死海」という名前は聞いたことはありましたが、具体的にどんな場所で何ができるのか、というところまでは知らなかった私。ひとことで言うと、リゾート地です。「死海」という名前は、塩分濃度が高すぎて生き物が生息できない(死んでしまう)点に由来しているそうです。名前からは、不毛で荒れ狂う海、を勝手にイメージしていましたが、実際は波らしき波すらほとんどない、穏やかで透明度の高い、キラキラした海でした。
海抜マイナス400mに位置する、死海。途中から砂漠のような、むき出しの岩山だらけの景色となり、その谷間をどこまでもどこまでも続くワインディングロードをひたすらに下っていった先に、ひょっこりと現れる死海。想像以上に異国情緒あふれる場所です。モダンシティ・テルアビブとはまた違う中東の景色で、私はすぐに「インディージョーンズ・最後の聖戦」が頭をよぎりました!
「死海」がどんなものかという説明は、こちらのサイトが参考になります。
ちなみに、ヘブライ語での「死海」の呼び名は、「The Salt Sea」=(ヤム ハメラハ)יָם הַמֶּלַח
こちら、ウルパンで習った単語の組み合わせでした♪
יָם (ヤム)=海、הַמֶּלַח=(ハ:定冠詞the)塩(メラハ)です。
パブリックビーチ・エン・ボケックへ!
死海周辺は高級リゾートホテルが立ち並んでいて、プライベートビーチで遊べる、という至れり尽くせりのエリアがたくさんあります。南北に長い湖ですが、今回は南の方に位置する「エン・ボケック」にて遊びました。
ここにはパブリックビーチがあり、無料でビーチを利用できます。公設駐車場、公共トイレ、更衣室(という名の掘立小屋+ベンチ)、真水のシャワーも完備。清潔感などについては無料ならではのクオリティですが、数時間遊ぶには十分でした。もし行く予定のかたがいらっしゃいましたら、特に女性はトイレットペーパーやポケットティッシュを持参した方がいいですよ(笑)。ちなみに監視員もしっかりいて、そこで椅子は有料貸出可能です。一脚10シェケルでした。
五月でも、水温は全く冷たい感じはせず、ちょうどよかったです!ちなみにビーチの気温は午前中ですでに36度、お昼過ぎには43度と表示されていました。海抜がものすごく低いのに、気温はとても高かったです。死海には、紫外線は届かないという情報がありますが、本当だろうか?と思うほど、ものすごく日差しが強く、そして気温が高いため汗ばむ陽気でした。
とっても不思議な浮遊体験。
死海は、人が入れるエリアはとても浅く、膝から腰くらいの深さです。なんともいえない弾力を感じる水質。そんな浅瀬なのに、仰向けになって脱力すると…あら不思議、まるで浮き輪を使って浮いているように、プカプカと身体が浮かび上がってきました!穏やかな小波に揺られて、ゆら~ゆら~と流されていくのが面白くて、何度も挑戦!泳ぐのが苦手なわが子も自然と浮かび上がっていましたので、カナヅチな方でも安心して遊べる海です。青空を眺めながら、濃いめの酸素をたっぷり吸いこみ、何もしない時間を楽しむ、という最高のリラクゼーションです!
逆に言えば、泳いではいけません!顔面を水につけるなんて以ての外です!!目に入ったら大変危険な塩分濃度です。私は指にちょっとしたささくれがあったのですが、それすらもピリピリと痛んで悶絶するレベル…応急処置でワセリンをたっぷり塗り重ねてから入りました。10分以上は連続で入水しないように、との注意書きもありました。海底がジャリジャリしていて痛いなぁと思ったら、砂や石ではなく、塩の結晶がたくさんありました。
水からあがると、皮膚がひきつるような違和感があり、すぐにシャワーで流しました。ミネラルたっぷりの海水だそうですが、なんとも言えないべたつきが気になってしまいました・・。そしてこの海水、少しだけ口周りについてしまったのを舐めただけでも、信じられないくらい苦い!しょっぱいを通り越して、苦かったです。
さて、死海といえばアレです。インスタなどでもお馴染みの「水上での読書」。今回のカバー写真にも使ってみた、おなじみの写真です。はい、私もミーハーなので記念に…ヘブライ語の新聞を読んでいる(風の)写真です。(お目汚し失礼します…)
芳醇なミネラルでツルピカなお肌を手に入れる!死海泥パック
さて、死海といえば、もうひとつ。泥パック。近くに座っていた人が塗りたくっていて、それどこで買ったの?と聞いたら場所を案内してくれました!なんて親切な方。ちなみに販売していたのは、椅子などのレンタルを担当している監視員さんでした。
一袋15シェケルくらいだったような。封を開けて、全身に塗り重ねてます。
我が子は非常にノリが悪く、泥まみれになっていく母を白い目で見ていましたが…(笑)このミネラル泥パック、塗るそばからすぐに乾いていって、どんどんカピカピに!周りの人は顔にまで塗りたくってましたよ!(粘膜はNGです)20分以内には落とすこと、と注意書きがあったので、もう一度死海にダイブして落としました♪土を海に返すという、エコロジーな全身パックです。
全部洗い流したら、手足がとてもツルツルになりました!
ちなみに、泥パックはお土産屋さんにもたくさん並んでいて、海辺で買うより安かったです。先に購入して持参するのもアリかと思います。この泥まみれ体験を自宅の風呂場でやる勇気はなかったので、お土産としての購入は見送りました…。
死海エリアの世界遺産・マサダ
今回は、死海のビーチでのみ遊んだ日帰り旅行でしたが、このエリアには世界遺産である「マサダ」という要塞もあります。ユダヤ人にとっての聖地の一つだそうです。
死海周辺のゴツゴツとした岩山と同じような雰囲気です。この要塞に、ローマ帝国に対抗して立てこもっていたと言われるユダヤ人。この乾いた土地で、飲み水には決してなり得ない死海のほとりで、ユダヤ人たちは何を思い、3年間も圧政に抗っていたのでしょう。こうした歴史的建造物や聖地もイスラエルには数多くあるので、少しずつ見て回ることができたらなと思います。
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