長らくブログを放置してしまいました。ご無沙汰しております、a-box-of-chocolateです。この夏は、日本から家族が遊びに来てくれたり、イスラエル国内で旅行したり、ちょくちょくイベントや用事があり…執筆の時間をとれないまま気づけば8月も中旬になっていました。この一か月の間にも、イランとの抗争やレバノンへ(ヒズボラ)の攻撃&反撃、ミサイルやドローンが次から次へと撃ち込まれて、、、平和とは言い難い国際情勢ではありますが、一般市民の私の生活は、いたって普通です。そして私にとっての朗報は、今日から無事に子どもの学校が再開したことです!2か月もあった長い長い夏休みがようやく終わり、待ちに待ったback to school!新学期、万歳!(笑)夏休みに出かけた旅行記なども今後アップしていきたいなと思っていますが、本日のテーマは「日常生活」。戦争勃発間際(いや、現在進行形?)の国での日常生活について、4ヵ月の振り返りも含めて綴っていきます。
イスラエルの経済的な首都・テルアビブ
人口およそ46万人、面積は52㎢。以前の記事でも比較しましたが、東京で言うと足立区とほぼ同じ面積です。足立区の人口はおよそ65万人、面積は53.2 km²なので、体感としては足立区の方が規模が大きいですね。日本人の視点で言うと「コンパクトシティ・テルアビブ」なのですが、高層ビルやマンションがバンバン立ち並んでいる大都会です。
ちなみに、イスラエル的には「首都はエルサレム」なので、解釈が難しいところです。政治的に重要な施設や議会などは、全てエルサレムにあります。テルアビブは商業都市、国際的な首都、といったところでしょうか。
あちこちで建設ラッシュ!工事現場だらけ!渋滞だらけ!
とにかく、工事現場があちこちで見られるテルアビブ。開発ラッシュで街が発展していくのはよいことですが、そのせいで、街中は大・大・大・大渋滞です。気づいたらこの先行き止まり、折り返し、片道走行などなど、、、ただでさえ狭い道路が次々と封鎖されて、大変なことになっています…。我が家も車は所有していますが、市内の移動は車が最遅と言っても過言ではありません。2キロ先くらいのショッピングモールに車で行ったときのことですが、たどり着くまでに30分近くかかった挙句に駐車場が見つからずに止めることができず、引き返した…という悲しい出来事も。。。自転車が最もエコで最速です!!
道路工事、および新築ビルやマンションの工事現場が多すぎて、車での移動は困難を極めるテルアビブ市内ですが、、面積が狭い市内に居住地を増やすとしたら、高層階の建物を作るしかないのかもしれません。建築の様子を見ると、コンクリート打ちっぱなし、鉄筋を組立ただけ、という具合の簡易そうに見える作りなので、、、地震で崩壊する心配はないとはいえ、日本だったらこの建築方法で大丈夫なのかな?と…。自宅マンションも含めて、shoddyと言わずにはいられないですね…。
新車購入時の税金がエグすぎるものの、車社会なイスラエル
イスラエル国内の物価高については、折に触れて記事にしているとおりですが、、自動車もご多分に漏れず、ものすごく高いです!なぜかというと、ガソリン車(またはディーゼル車)にかかる税金(自動車税のようなもの)は、驚異のMAX83%!!!平均して、車両価格の60~70%が税金として上乗せされるのです…。たとえば、300万円の新車を買おうとしたら、最高249万円の税金が上乗せされるので、購入価格は549万円になる、といった具合です…。
日本車(ホンダ、トヨタ、スズキ)もたくさん走っているイスラエルですが、たとえば「ホンダ シビック」を新車で買おうとすると、21万シェケル(840万円)~。ちなみに日本国内で発売しているシビックは350万円程度、自動車税だって1500ccだったら36,000円です。イスラエルが高すぎるのか?日本が安すぎるのか?わからなくなりそうです。
テルアビブやエルサレムといった都市は、車がなくても生活できるエリアですが、それ以外の場所は公共交通機関がそこまで発達していないので、車がないととても不便です。そして国土の大半は砂漠地帯なので、やはり移動には自動車が必須かな、と感じます。
テルアビブ市内は、鉄道網も発達している!
テルアビブ市内には、「イスラエル鉄道」という、いわゆる国鉄の駅が4つあります。イスラエルを南北に走るこの鉄道、テルアビブ⇔エルサレムも、ベングリオン空港経由で40分程度で結んでいます。朝夕は出勤ラッシュの人であふれています。ちなみに、ハシャロム駅(テルアビブの中心)から空港までは片道9.5NIS、エルサレムまでは25NIS(1日パスは39NIS)です。
私は電車で移動することはほとんどないのですが、イスラエル鉄道の真っ赤な車両は高速道路沿いでもよく見かけます。きちんと時刻表もあるし、イスラエル鉄道のアプリでルートや運賃検索もできるし、大渋滞に巻き込まれて遅れまくっているバスよりは、よっぽど確実な移動手段かもしれません…。
これらの写真は、テルアビブの中心地です。とにかく朝夕を中心に交通量が多いです。正直、イスラエルにこんな大都市があるなんてこちらに来るまで全く知らなかったので、東京とたいして変わらない景色が広がっているのは目からウロコでした。
テルアビブ&エルサレム市内は、ライトレールも発達している!
さて、上記の国鉄以外にもテルアビブには鉄道網が広がっていてます。「Dankal」とも呼ばれているライトレールシステム。オール電化のトラム車両で、テルアビブ市内を走る路線としては、2023年8月にRed Lineが開業したばかりです!ライトレール事業はイスラエルの国家事業としても重視しているようです。
テルアビブを含んだ5つの都市を駆け抜けるライトレール。全長24km、6分に一本は来る電車、1日の乗降客数は23万人を誇るレッドライン。運賃は距離によって異なるのですが、15km以内の移動は低額で、一回の乗車あたり6NIS(約240円)です。ついこの間まで5.5NISだったのがいつの間にか値上げしていました。そして数年以内には8NISに値がると言われています。
テルアビブ市内のライトレールはほとんどが地下鉄です。2両編成で、改札がきちんとあるので、ラブカブという交通系ICカードを使うと簡単に乗り降りできます。しかも90分以内のトランジットは無料でできます!現在はレッドラインのみ開業していますが、あと2路線(グリーン、パープル)作るために、これまたあちこちの道路が封鎖され、次々と工事資材が運び込まれています…開業はいつになることやら。気長に待ちたいと思います。
ちなみにこのラブカブカードは、ライトレールやイスラエル鉄道駅の券売機で簡単に購入できます。デポジットなしの空カードは5NISです。現金またはカード払いでチャージして繰り返し使えますが、確か残高30NIS以上ないと入場できないので要注意です。日本のような乗り越し精算システムは無いです。バスに乗った時に、ミニマム乗車運賃(6NIS)は入っているのに読み取りエラーが起きて、とても焦りました…。バスなら運転手に言えばトップアップできるようですが、そんな語学力はないので、ラブカブアプリから急きょ入金!という経験もしました。ハイテクの国に感謝です!!
交通費の支払い方法に関してですが、バスやライトレールはQRコード読み取りで、アプリから決済することもできます。私はcelloという駐車場料金をオンライン決済できるアプリを使っているのですが、なんとこのアプリでバス代なども払えます。スマホ一つでなんでもできる国、イスラエル!〇〇Payという複雑な決済システムが乱立したり、ポイントたまってお得~というキャンペーンがあるわけでもないので(笑)、シンプルにアプリとクレカを紐づけるだけでOKです。
ぶっちゃけ空気が汚いと感じる、テルアビブ。洗濯物はどうしてる?
気づけば鉄道や自動車のことばかり綴っていますね(笑)。さて、もうお気づきかと思いますが、これだけ大量の自動車、鉄道、工事現場、人の移動、粉塵、排気ガス、、、、えぇ、大気汚染が心配になるレベルです…。待ちゆく人も、路上喫煙なんてお手の物!スパスパ吸っては、その辺にポイ捨て。ごみ捨ての日も守っているのか守っていないのか、清掃車の収集が雑なのか、至る所でゴミの悪臭が漂っています。(ちなみに分別は、ゴミ=ゴミ、というひとくくりに近いです)
自宅マンションのバルコニーも、すぐにホコリとチリだらけになります。近隣に住んでいる人がバルコニースモーカーなので、窓を開けるといつもタバコ臭いし、吸い殻を上からポイ捨てされたこともあります…。景観保護の意味合いもあるかもしれませんが、マンション住まいの人は外に洗濯物を干している人はほとんど見かけません。低層階のアパートメントなどで、ごくたまにですが、洗濯紐を使って外に干している家は見かけます。連日お天気がいいのですが、空気が汚いのが気になって、あまり外干しには乗り気ではありません…。物干し竿はありませんので、IKEAでよく見るスライド式の物干しラックが一般的に使われています。(下記写真、出典IKEA)
だいたいどの家庭も、ドラム式洗濯機と乾燥機がセットであります。イスラエルの水は硬水(しかも一部は海水を淡水化して使って水源としている)なのもあるせいか、洗い立ての洗濯物(特にタオル類)を外干しや自然乾燥のみで乾かすと、バリバリ・ゴワゴワになってしまうんです…。私はそれが嫌で、少しだけドライヤー乾燥してから室内干ししています。ゴワつきはまだマシになります。
洗剤は、アリエールやボールドなど日本でおなじみのメーカー商品のものもあります。オールインワンジェルタイプ洗剤などもあって、とても便利ですが、洗剤も高い。1L程度のアリエール液体洗剤は50~60NISくらいします。ドライビーズの消臭剤ボトル(900g)もセールで約70NIS。洗剤を買うのにも2000~3000円くらいかかる計算です…。
洗濯に関しては、外に干す文化は逆に日本くらいなのかな?と思うのですが、布団など定期的に外に干したい気分にはなります…ですが外の空気の方が悪いのでは?というジレンマです。空気が悪い上にけっこう乾燥しているので、ドライアイの私は外にいるのがしんどい!(笑)コンタクト用の目薬が見つけられなくて、メガネ派になろうかな、、とすら思っています。
ペットはイヌ派がマジョリティ?街中はネコ天国~♪なテルアビブ
幹線道路の近くは埃だらけですが、テルアビブ市内は緑もとっても豊かです!公園はもちろん、歩行者&自転車専用の緑道もたくさんありますし、ロスチャイルド大通りは多くの人が犬の散歩をしています。日差しが強くて暑いイスラエルですが、木陰や日陰はひんやりと涼しいのです!
マンション内でも外でも、大型犬(ゴールデンレトリバーやハスキーなど)を飼っている人をたくさん見かけます。アイスコーヒー片手に犬の散歩、片手でベビーカー押しながら犬の散歩、などなど、、、みなさん思い思いに散歩を楽しんでいるようです。ただ、、、犬を飼うマナーとして、フンはちゃんと持ち帰るなり拾うなりして欲しいです…うっかりしていると踏みそうになるほど、あちこちに犬のフンが転がっています(涙)タバコのポイ捨てもそうですが、この辺の衛生意識やマナーは、私とはちょっと相容れないなと感じるイスラエルの側面です。
犬はペットとして人気ですが、街中にはたーーーーーくさんの「野良猫」がいます。ノラ、と言っても、定期的に餌付けされている?という猫もいるので、愛猫としてかわいがられている猫も多いようです。
野良猫が多数生息しているのはイスラエル全土に言えることで、野良猫の餌付けについては環境に配慮した餌付けをする、という国のガイドラインまでありました。猫がいることで、害虫やネズミ、ヘビなどの駆除をしてくれている、というメリットもあるようです。街路樹の植え込みや歩道で、鳥(カラスやハトなど)が死んでいるのを見かけるのですが、これも猫にやられてしまったのか?と思うこともあります…。イスラエル全土で200万匹もいる、と言われる野良猫、猫自体がペスト!という意見もあるようですが、うまく共生しているのかな?という印象を受けます。
一番のお気に入りは、地中海
さて、テルアビブの住環境についていろいろと綴ってみましたが、一番の魅力は地中海。本当に美しいです。地中海性気候も含めて、とても快適です。イスラエル全土が地中海に面しているので、どこからでも美しい海を眺められるなんて本当に素敵な国です!
遊泳禁止ゾーンも含めてはっちゃけている人が多い、テルアビブのビーチはいつも大混雑で大賑わいです。そんな日中のハツラツとした雰囲気のビーチも好きですが、夕方が一番好きです。地中海に沈む夕日、家からも遠めながらも見えますし、ビーチに行けば大きな太陽が海に飲み込まれていく様子を間近で見ることができます。一日の最後に夕日を眺めていると、今日一日もまた、イスラエルでの生活がんばったよー私!とリセットした気持ちになります。
テルアビブは、まだまだ進展の伸びしろがたくさんありそうな都市です。若い人も多いし、宗教的にもリベラルな人が多く、ユダヤ教徒の中でも、世俗派が多数。アジア人だからといって特別差別されることもないし、朝夕一人で散歩に繰り出しても、とっても安全です。陽気で世話好きな人が声をかけてくれる率も高いし、私がヘブライ語できなくてもお構いなし!(笑)ですが、率直すぎるというか、割と気が短い人が多いので、運転は荒めですぐクラクション鳴らして煽りまくる!(笑)なんとも騒々しいな~という場面も多々ありますが、日本と全然違うからこそ、テルアビブっていいな!と感じています!
駐在生活はまだ序盤ですが、「慣れてきた」といえる程度の生活は送れています。以上、テルアビブでの一般的な市民生活の模様をお届けしました。
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