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【海外在住・料理奮闘記】イスラエルでの食生活。頑張れば和食は作れる!~日本食にアレンジ可能な食材を求めて~

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【海外在住・料理奮闘記】イスラエルでの食生活。頑張れば和食は作れる!~日本食にアレンジ可能な食材を求めて~ テルアビブ日常生活

こんにちは。a-box-of-chocolateです。突然ですが、みなさんは料理はお好きですか?私は正直なところ、好きではありません。おいしいものを食べるのは好きですが、作るとなると面倒くさいという気持ちが常に先立ってしまうのです。日本での暮らしは、お惣菜やレトルトを並べるだけという時短(という名の手抜き)料理に頼ることも多々ありました。仕事が忙しくて料理する時間がなくて…!という立派な大義名分のもと、料理にかける労力は最小限にとどめてきた私。むしろ、料理や家事から逃れるために仕事をしていた、とも言えるほどなので、、、主婦としての能力はめちゃくちゃ低いのです…。

ですが!駐妻となった今、「料理をする時間がない」という言い訳ができるわけもなく。(むしろ持て余すほどある…)そしてもっと切実な問題として、「頼りになるお惣菜や冷凍食品」がないのですよ…。簡単にレンチンで食べられる冷凍食品、ワンコインで買えるおいしいお弁当、そしてデパ地下やスーパーのデリカコーナーにある、色とりどりのお惣菜!安い・早い・美味い(日本人の口に合うという意味で)!!そんな夢のような食材、イスラエルで売ってるわけ…ないのです…自分で作るしかないのです…そんな料理嫌いな私が語るのもアレですが、今回は「イスラエルにおける食生活」についてお届けします。

QOLを向上させる食生活。海外で「和食生活」を維持する=駐妻の努力の賜物!!

海外で生活するにあたって、住む場所にもよりますが、日常生活のうちで一番大きく変わるのは「食事」。マーケットやスーパーで頻繁に見かける量り売りコーナー(香辛料、ナッツ、オリーブなど)を見て、「わ~美味しそう!食欲出る!!」という風には、残念ながらならず、、、自分の食生活や文化とは異なったものに対して、警戒心を抱いてしまいます。あれはどうやって食べるの?あの茶色いやつは何?なんか凄いにおいするけど??といった具合に。それほどに、食生活の慣習が支える「人種のアイデンティティや文化的背景」って、けっこう大きな比重を占めているのかもしれない、と気づきました。人間、食べたもので構成されていますから!

要するに、食べ慣れた味や食材、調理方法を全て変えて、新しい居住地の食事にすぐに順応する、ということは無理です。もちろん、イスラエル料理もとても美味しいものが多いのですが、自炊レベルで作るものって、自分の能力で作れる範疇で、かつ食べたいと思うもの=日本の料理、なんですよね…。例えば、子どもがよく「今夜はトンカツがいいな~」と言うのですが、、、この場合、日本に居たら私の正解は「和幸に買いに行く」なのですが(笑)、ここイスラエルでは、まず豚肉を手に入れるのも困難&高額!食べたいと思うものを自由に食べられない不自由さって、海外駐在あるあるです。

小さなことの積み重ねですが、食べたいと思うものの食材を買うことすらハードルが高いのですよ~(涙)

コーシャフード(Kosher)=ユダヤ教徒が食べてもよい食材

イスラエルで豚肉が一般的でない理由は、「コーシャ」(※ Kosher:コーシャー、コシェル、カシェル、カシュルート等と表記することもある)と呼ばれるユダヤ教徒向けの食材において、豚はNGだからです。ユダヤ教徒が口にしてよい肉類は、鶏肉および蹄が割れている・反芻する動物(牛、山羊など)に限られています。そして一般的なスーパーも、「コーシャフード」のみを取り扱うスーパーが大半を占めています。

コーシャの観点からすると、甲殻類、貝類もNGです。エビ、タコ、イカ、カニ、アサリなど、どれもこれも日本では一般的な魚介類ですが、これらの食材もコーシャスーパーでは売っていません。イスラエルにはビーガンやベジタリアンがとても多いようですが、このような規定を(厳密or緩く、それは人による)守っている食生活では、野菜中心の食生活になるのは自然な流れかもしれません。

コーシャに関する詳しい説明はこちらのサイトが参考になります。

コーシャとは? | コーシャジャパン株式会社
コーシャ*フードとは、イスラム教徒のハラールフードのように、ユダヤ教徒が食べてもよいとされる「清浄な食品」のこと。ユダヤ教の聖典には食べてもよい食品、食べてはいけない食品が記されており、敬虔なユダヤ教徒は、3000年前の…

我が家はベジタリアンどころか、メインは肉料理ばっかりですので、肉の手に入れ方は入念にリサーチしていますよ。(笑)

①肉編:圧倒的に安い鶏肉、サッパリした牛肉、そして高級品・豚肉

食卓への登場頻度が高い肉は、圧倒的に鶏肉です。日本と同じく、鶏肉はお手頃価格!!この間は3キロ66シェケル(約2600円)というセールにつられて、鶏もも肉を爆買いしました。小分けにして冷凍しておけるので重宝しています。スーパーの食肉コーナーで計り売りです。パック詰めされたものも売っていることもあります。むね肉は、日本と同じ形状で売られていますが、もも肉に関しては、骨付きで売られています。ローストチキン用にまるッと大きなものもあれば、手羽先、手羽元のように切り分けられたものもありますが、全部骨付きなのです…。家庭用の包丁では骨は切れないし、諦めて骨付きのまま料理していますが、食べづらい…。ツルっとお肉の部分だけ販売してくれないかな~といつも思うのですが、それをヘブライ語で聞くこともできず。大きなもも肉は、オーブンでグリルすると簡単においしくなります。

コーシャスーパーで牛肉は買えますが、焼いてもジューシーな脂が出てこないのです・・・脂肪分がすっきり除去されていて、健康的ですが、なんともパサついた食感になりがち…。ちなみに牛肉は1キロ70~90シェケル(2800-3600円)するので、けっこう高級食材ですが、どこのスーパーもその値段設定なので、この国の販売価格としては妥当なのでしょう。

豚肉に関しては、ロシア系スーパーに行かないと買えません。その代表格が、Tiv Taam(ティブターム)。豚肉は1キロ100シェケル(4000円)以上です。薄切り肉ではなく、塊肉のみ売っています。もう、、、あまりの値段の高さに豚肉はあきらめの境地。ごちそうですよ…

ちなみにTiv TaamはIn the Cityというコンビニサイズの店舗もたくさんありますが、郊外の大型店舗の方が品ぞろえが豊富です。ほぼすべてのスーパーが、シャバットはお休みのため金曜は15時半閉店、土曜休業、という中で、Tiv Taamは通常営業している点も、ポイント高いです!

1.2キロで5600円。超高級品の豚肉

ロシア系以外では、中国系スーパーでも購入できます。以下の二つをご紹介します。

★Meattogo(精肉店)

この精肉店周辺は、ちょっとしたチャイナタウンエリア。中華料理店(レストラン)もあります。Meattogoは、中国人スタッフがたくさんいる&お客さんも中国人やアジア人が多めでした。英語が話せるスタッフがあまりいなかったのですが、こんな素敵な張り紙が。

日本語も書いてある!

どのくらいの量が欲しい?と聞かれたので500gとかでもいいか?と聞いたら、どうやら1キロ単位でしか買えなかった模様。豚の薄切り肉1キロを頼んだら、お店の外へ行ってしまった店員さん・・・戻ってきて持ってきたものがこちら。

蓋に書かれているヘブライ語は「general」という意味。一般食品??

タッパーにたっぷり詰め込まれた、冷凍の薄切り肉!こちらも1キロ100シェケル。

そして、家に帰って開けてみたところ、

ずいぶん赤身が多いなぁ・・・え。。。これは。。。

牛肉の薄切り肉が入っていた…。どういうこと????最初の意思疎通ができていなかったのか?ポーク(猪肉)を指さしたはずだが???

とりあえず、おいしかったのでヨシとします…。いわゆる普通の【薄切り肉】を見たもの初めてでした。産地もわからない、中身もよくわからないものを買って食べてますが、元気に生きてるので大丈夫です(笑)。外国暮らし、産地とか賞味期限とか、ほとんど気にしていません。ヘブライ語表記しかなく、そもそも何て書いてあるのかも読めないので、気にしない。これが元気に生きる道。

★Dragon Food

דרגון מומחים למוצרים מהמזרח הרחוק ומאפריקה
דרגון הפך בשנים האחרונות לשם דבר במומחיות למוצרים מהמזרח הרחוק ומאפריקה.
中国の調味料や食材はもちろん、日本食(調味料や乾麺)も売っている。冷凍食品も充実!

Meattogoの近くにある中国系スーパーです。うどん(乾麺)が安かったので買いました。Made in Chinaのうどん、3束入って10シェケルでした。

大手スーパーよりもお得な値段で購入できる中国系店舗ですが、このエリアはちょっと治安が悪めなので要注意です。不法移民、ドラッグディーラーなどが多いとされる地帯で、ストリートは汚く、道端のゴミ箱もパンパンでハエがブンブン…。Meattogoの隣何軒かは、精肉店と鮮魚店がありまして、、、とんでもない生臭さを放っているのです…。帰りは中央バスステーションからバスで移動したのですが、ここも路上はゴミだらけ、浮浪者もたくさんいました。【Neve Sha’anan】というエリアは、夜間は特に一人でうろついたら危ない雰囲気が漂っていましたので、買い物に行く際は注意が必要です。

②野菜編:イスラエル産の野菜がとっても美味しい!

たっぷりの太陽光が降り注ぐ国、イスラエル。野菜は本当に安くておいしいです。特にトマトとレモン。パプリカ、ズッキーニ、ナス、などもすごく大きく育っているわりには、大味にはならず、クセがなくてとても食べやすいです。ラタトゥイユを何回か作りましたが最高においしい。果物も本当においしくて、この季節はスイカがたくさん出回っています。

6月下旬で1kg 4.9NIS。先週は3.9NISになっていました。スイカ1キロ160円!

たまねぎ、にんじん、じゃがいも、さつまいも(風)、かぼちゃ(バターナッツ)、キャベツ、もやしなど、日本で手に入る野菜と変わらない品ぞろえです。たまに、小口ネギのようなネギもみかけます。そして大根やカブに近い野菜がこちら。

たまねぎのように丸い

【コールラビ】という名前の野菜です。私はイスラエルに来て初めて見ました。知り合いの方に根菜として使えると教えていただいて、お味噌汁に入れてみました。日本の大根より固めの歯ごたえですが味わいはカブや大根に近いです!

皮が分厚い!

キノコ類も豊富です。マッシュルーム(白、茶色)のほか、シイタケ(マーケットでも見かけます)、しめじ、エリンギなど、日本でもおなじみのキノコ類が購入可能です。

シメジはヘブライ語でもシメジ!

③調味料編:お金さえ出せばなんでも揃う!

私が使っている和風調味料たち

しょうゆ、みりん、ソース、味噌など、1本800円程度出せばなんでも手に入ります。上記のTiv Taam他、コーシャスーパー、中国系スーパーにもありますし、日本食の注目度は高いのかな?という感じです。

コーシャスーパー(シュファーサル)にも、店舗によって日本食コーナーがあって、私はそこでパン粉を買いました。

ヘブライ語でも、パン粉はパン粉。左のコーンスターチは片栗粉として使ってます。

東西ストアに行けばなんでも売っています。うどん、そば、ラーメンもあります(買ったことありませんが)。豆腐やお米も。中国、韓国の調味料や食材も豊富です。

サロナマーケットにて
Tiv Taamで購入した韓国のり

寿司屋(カリフォルニアロール)もあちこちにあり、ドラゴンストアには巻き寿司用の巻き簾も売っていました!テルアビブにおいて、日本の食材や調味料が全く手に入らない、ということはありません。お金さえ払えば、、わりと何でも手に入ります。そればっかりですね…(笑)

④番外編:ついに見つけた!!イクラとタラコ!!

SNSや海外駐在員のブログ等で見かけた、「ロシア系スーパーに売っているたらこの缶詰」。先日、いつもとは違う場所にあるTiv Taamに行ってみたところ、ついに発見しました!!

ロシア語でイクラ=魚卵

コッド(Cod,タラ)のイクラ(魚卵)、まさにタラコです!!1缶18シェケル。720円ほど。

タラコ!!!!!

これは、、、感動的なうまさ。そして思い描いていたとおりのたらこペースト。さっそくたらこパスタ作りましたよ。イスラエルに来て、こんな日本っぽいものが食べられるなんて…!

大手Q社にも負けず劣らずのおいしさ!!!

そして!このタラコ缶のとなりに、イクラもありました!こちらもタラコ缶と同じくらいの価格です。

レッドキャビア
イクラの塩漬け~!!!

イクラに合うおかずを作らねば!と意気込んで。にんじん&コールラビ&シメジの味噌汁、牛肉入りの肉じゃが、キャベツときゅうりのナムルを作りました。日本から持ってきたのは、本だしと胡麻油だけです。野菜はイスラエル産、肉は不明、調味料はほぼ中国産、コメはアメリカ産、イクラはロシア産と、とんでもなくインターナショナルな日本食が出来上がりましたとさ。(笑)

イクラごはんと味噌汁…たまらん。

食材集めに奔走するのも、海外駐在ならでは。

最後は「イクラごはんと味噌汁、煮物を食べました」という、なんでもない日常の食事風景で締めくくったわけですが、、、これまで、こんな変哲もない食事を作るのにスーパーを梯子したことなんてありませんし、なんなら治安の悪いエリアに出向いて、命からがら(大げさ)肉を買う、なんて体験、日本ではしたことありません。イクラとタラコ缶も、スーパーを1時間くらいうろついてやっと発見したのです…。

駐在生活って、こういう地味~~~な努力の積み重ねです。知り合いの方からの口コミで教えてもらった情報をもとに、〇〇買いに行ってみようかな?でも遠いな~めんどくさいな~、じゃあ止めちゃおうかな、、、となることも多々あります。なんでも手に入る日本の便利な暮らしが懐かしくもあれば、あれもこれもと余剰なほどモノが豊富な日本の暮らしは、本当に豊かなのだろうか?と壮大なスケールで思考が飛躍することもあります。かたや、食事を作るだけにこれだけ労力かけてる自分が馬鹿らしく思えることもあるわけで、、、でも専業主婦(駐妻)なんだからやらなければならない…!という謎の使命感もあります。やりたい・やりたくないではなく、もはや仕事(ミッション)だと思って、少しでも日々の食生活の満足度が上げていきたいなと思います。

今回はひたすらにテルアビブ市内のスーパーなどをご紹介しましたが、自分の備忘録およびどなたかのご参考になれば幸いです。

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