こんにちは、a-box-of-chocolateです。ヒズボラとの交戦が激化するイスラエル、ついにテルアビブでもミサイルアラートのサイレンが鳴り響く事態となりました…。終わりの見えないハマスとの戦争に加えて、唐突に始まったヒズボラへの一斉攻撃…そしてイエメンからもミサイル発射。北も南も敵だらけで、果たしてイスラエルはどうしたいのか、どこに向かっていくのか。Who knows?といった心境ですが、それでも私の日常生活は日常のままで、学校やビジネスも滞ることなく「いつもどおり」です。その「いつもどおり」を支えてくれるのが「アイアンドーム(ミサイル迎撃システム)」だったりするわけで…なんとも言えない気持ちになりますが、間違いなく言えることは、イスラエルは軍事面で世界最強の国の一つだということです…。
さて前置きが長くなりましたが。駐妻=暇な専業主婦みたいなものなので、日常で外出する=スーパーに買い物に行く、くらいです。そんな引きこもり気味の私が!なんと!!「国際交流クラブ」のメンバーになりました!その名もInternational Women’s club Israel。今回の記事では、イスラエルにおける国際交流クラブをご紹介したいと思います。
International Women’s Club Israel – 駐在員と地元民の架け橋!
略してIWCと呼ばれているこちらの社交クラブはいわゆるNPO団体のようなもので、1969年に発足、55年という長い歳月にわたる活動実績がある、れっきとした国際交流団体です。この会のことはインターナショナルスクールの保護者から聞いて知りました。最初は、なんかちょっと怪しい団体??と訝しく思ったのも事実ですが。学校つながりの日本人の知り合いに聞いても、現在加入している人はおらず。でも立派なホームページもあるので、せっかくのチャンス参加してみようかな?と思い切って加入しました。私の人生のモットーは「やらぬ後悔よりやる後悔」、あのとき入っておけばよかった~と後引くより、ちょっと違ったら辞めればいいか、というマインドで、とにかく行動を起こしてみました!
老若男女問わず、すべての駐在員に開かれた門戸。イスラエル人の懐の深さを感じる。
さて、こちらの国際交流クラブ、「女性の会」という名目ですが、男女問わずに入会可能です。加入要件は「外交官、多国籍企業の駐在員、またその配偶者」。イスラエル人も紹介や推薦があればメンバーになれますが、駐在員(外国人)との比率がだいたい半々になるように調整しているそうです。ちなみに年会費(300NIS)がかかります。せっかくなので今のステータス(=駐妻)のアドバンテージ取るしかない!私もグローバルに活躍する人材になれるチャンス到来です!
一般市民やNPO団体の国際交流会、と聞いて最初に思い浮かべたのは、公民館などで行う日本語教室をベースとした地元民と外国人のふれあい広場。ですがIWCは市町村単位の団体ではなく、イスラエル国全体に門戸を開いていて、会員総数はなんと300名!けっこうな大所帯です。活動場所は主にテルアビブとヘルツェリア。会員の多くがそのエリアに住んでいるようです。
先日、2024年度最初の総会(という名の盛大なランチ会)があり、私も新会員なので参加してきました。100人近い会員が集まり、親睦を深め、新規メンバーを迎え入れることが目的だったのですが、日本人の私からすると、「人との距離の詰め方が見事」なイスラエル人が本当に多いのです…!私が感じるイスラエル人の本当に素敵なところの一つは、「ほどよくお節介で、他人の面倒見がいいこと」。アリヤ―という制度を使って、自分の生まれ育った母国からイスラエルに移り住む(=ユダヤ人として帰還する)人で構成されているイスラエルという国を象徴するかのごとく、イスラエル国外から来た人に対して本当に親切で、困っていることがあったらなんでも言ってね、と声をかけてくれる人がたくさんいました。お世辞じゃないですよ、Welcome!とハグを交わし、電話番号を交換して、いつでもWhatsAppでメッセージちょうだい!と、一気に知り合いになるのです!初対面でも、会員=面倒をみる家族のような存在だと思っている人が多くて、とてもフレンドリーで暖かな雰囲気でした。話し上手な人が多くて、新規メンバーが緊張したり一人になったりしないように、いろんな人が気にかけてくれました。
正直なところ、日本で初対面の人に対してこんな距離の詰め方をしたら、警戒されてしまうし、私もめちゃくちゃ警戒すると思います…(笑)しかし、郷に入っては郷に従え!適当なお世辞や世間話を並べ立てても会話が弾まないので、自分のことをオープンに話す、相手にも興味をもっていろいろな話を聞き出す。そんな王道なコミュニケーションが国際交流の近道だな~と改めて思いました。
イベント目白押しのIWC、全ては会員同士の互助で成立している!
私の国際交流=「公民館の語学レッスン」イメージを覆すがごとく、怒涛のイベント&アクティビティだらけのIWC。マンスリーレターがメールで送られてきて、そこから気になるアクティビティや都合がよいものに自分で申し込んで参加する、というスタイルです。その豊富なイベントの数々を企画・開催しているのも会員であり、参加するのもまた会員。完全な互助会なのです。「市報や広報等に出ている、カルチャーセンターの講座」のようなもの(マージャンクラブ、読書クラブ、編み物クラブなど)から、ガーデニング、農園でのボランティア、講演会、食事会など多岐にわたる活動があり、全部に申し込んだら毎日何かしら予定が組めるほど。その開催場所も、自宅を提供してくれる方がいるのです…。なんとも「外交」っぽい会食会や講演会もあるので、そういったイベントに行くのも楽しみです!初級ヘブライ語コースも申し込んだので、10月からまたヘブライ語にも触れられそうです!
自分一人では知り得ることがなかった、イスラエルの文化や歴史に触れるチャンス!
外国人として、しかもただの専業主婦として異国で暮らすことは、正直なところストレスフルな場面も多く、なんでこんなところに来ちゃったのかな~、なんてネガティブ思考に陥ってしまうこともあります。で・す・が!違う視点で自分を切り取ってみると、私は本当に恵まれている立場です。あくせく働く必要もなく、時間はふんだんにあり、子どもは大きくなったので自分の人生を謳歌できるステージに入っている。そんなときにIWCのことを知り、もっともっと人間として豊かにる経験をするなら、今しかないでしょ!という気持ちになりました。外国人駐在員であることがプラスに働くチャンス!
そんな私が一番最初に参加したイベントは、テルアビブにある画廊訪問。EDEN Gallery という小さな画廊で、学芸員の解説付きアート鑑賞ツアー。しかも、ウェルカムシャンパンや軽食付きという好接遇。
この画廊の近くを何度も通ったことがあるのに、ここがギャラリーだったことさえ知らなかった私!地元の人ならみんな知っているような名所で、かつ観光用ガイドブックには載っていないような「隠れ名所」を訪れることができるのも、この会の魅力なのです。
『戦時下』という厳しい状況においては、人と人との繋がりが助けになる!人種や国籍を超えたセーフティーネットワークでもあるIWC
戦争が始まって以降「ביחד ננצח」(ベヤハッド・ナナツェアハみたいな発音です)というスローガンが書かれた国旗や垂れ幕、ポスターが国内の至るところに掲げられています。この言葉は”together we will win”、共に勝ち抜こう、という意味です。徴兵制度によって従軍したことのある国民が大多数で、IDFに貢献するために敢えてイスラエルに来るという若いユダヤ人もいるので、自分の国、大切な人を守りたい、という愛国心はとても強いなぁというのを肌で感じます。私はこうした現状も第三者として客観的に受け止めていますし、「戦争に勝つ」とはどういう意味だろう?と思ったりもするわけですが。弾道ミサイル発射で狙われるといった尋常でない出来事が起こっている今、頼りになるのは、お互いに心細く思っている駐在員同士であったり、困ったことがあったら言ってねと言ってくれるイスラエルの存在であることも確かです。単純に、自分のことを知っている人、気にかけてくれる人がいる、ただそれだけで嬉しいですし、人と人との繋がりを大切にしよう、と心から思います。
正直言って、政治的な観点から見るイスラエルのイメージと、国際交流に励んで支えてくれるイスラエル人とのギャップがかなり大きくて驚きます。多くの国民が願うように、一日でも早く平和な日々を取り戻せることを、私も心から祈る日々です。
【重要】IWCの共通言語は英語です。駐在員は英語学習に励むべし!
はい、しつこいくらい繰り返していますが、重要なことなので何度でも言います。駐在員として外国で暮らすなら、英語ができると人生が豊かになります。私が加入した国際交流クラブ(IWC)は、メイン言語として英語を据えていて、イスラエル人会員はなるべくヘブライ語を使わないように、駐在会員が会話から置いてけぼりにならないように、と会長直々にお達しがありました。一言に「イスラエル人」と言っても、家庭では多言語で育ってきた人、アメリカやイギリスのように英語圏から移住してきた人なども多いので、基本的に英語が堪能な人だらけです。こういった国際交流に励む人であれば尚更。
そしてイスラエル人の性質として「ストレートに物を申す」という点があります(良くも悪くも)。私はこれまで会話したイスラエル人に面と向かって「へぇ~あなた、英語話せるのね」「上手に英語が話せる日本人もいるんだ」「日本語っぽいアクセントなしで話せるんだ?びっくり」と直球で言われたことが何度もあります…(笑)。極めつけは、見ず知らずのおじさんとただの立ち話してたとき。「おれ日本で働いたことあって、日本人にlunchに行こうと誘われたけど、unchに行こうって何?何言ってるの?って思った。ちょっとlunchって言ってみてよ?あれ、言えるんだ!」と…!(笑)
それって褒めてる?けなしてる?なんて深読みしてはいけません。これは彼らが素直に思ったことを、ただ相手に伝えているだけなのです!そして悲しいほどに「日本人は英語が上手に話せない」認定されてしまっているのです…。旅行大好きなイスラエル人は日本に行ったことある率もかなり高く、「日本人なの?いいよね日本!」と好意的に思ってくれているので嬉しいのですが、いいものはいい、ダメな点はダメ、と白黒はっきりしているのです。
交流会では難しい話をしているわけではなく、身の回りで起こったこととか、自分が感じたこととか、雑談程度の会話です。それでも、相手に伝えることが何もない=中身が空っぽの人間だとつまらない人だと思われるので、知性や感性などを母国語で磨いておくこともとても重要だと思います。私ももっと、日本中あちこち旅行しておけばよかった、自分の国のことをうまく説明できるようになっておけばよかったなと思います。これから海外に出る予定の方は、内面も英語も磨いておくに越したことはないですよ!
※「多読」と「音読」は、私が大学時代に何百時間も費やした学習メソッドです。正しい音を聞く→自分で口から出してみる(音読する)ことを繰り返して、リスニングとスピーキングを同時に鍛えます。中級・上級者の方は、ケンブリッジ英検のテキスト、およびリスニング問題を音読・シャドーイングしてみてください。実践的な口語の英語力が劇的に上がります(source 私)。
※日常会話において、英文法的な知識は中学校レベルでも十分に会話は持続可能です!大切なのは英語でアウトプットしていく練習を繰り返して、日本語で言うことを考える前に、英語で瞬間的に言えるようになるまで習慣化していくこと。瞬発力が身につくと、会話のキャッチボールが続きます!
コメント