【イスラエル駐在11か月】コツコツと!独学でのヘブライ語チャレンジ記☆

こんにちは、a-box-of-chocolateです。3月のイスラエル、ゴールデンウイークを彷彿とするような暖かさを感じる日も増えてきましたが、朝夕はまだ肌寒い日々が続いています。
ここに住んでいると、メディアやイスラエル人の発言に影響されて「シオニズム」や「ユダヤ主義」に傾いてしまいそうな瞬間もあります。一方で「そんなわけないよね?」と懐疑的な意見を抱くこともあるのですが、なんとなくそれを言えない雰囲気もあり。第三者、外国人駐在員という立場でこの問題を客観的に見守ることが、自分にとって一番の「安全地帯」だなと思いながら暮らしています。
日本にお住いのみなさんには、ぜひ、まっさらな心&先入観なしに、”No other land”を鑑賞してほしいなと思います。イスラエルの映画館ではやってません。イギリスのChannel 4でも無料ストリーミングが利用可能なので、ぜひご覧ください。
前置きが長くなりましたが。ユダヤ人でもなくイスラエルに永住する予定もない私が、何の気なしに始めた「ヘブライ語学習」。まもなく開始して一年です。コツコツ、そして細々と続けている私の独学での学習方法の紹介、第三弾です!
目次
わかると楽しいヘブライ語。学習歴1年でたどり着いたレベルとは?
客観的に、そして厳しめに言えば、一年もいるのにこんなレベルのヘブライ語しか話せない!そんな自分にガッカリしそうになります。しかしポジティブに言えば、一年前の今頃は一文字も、一単語も知らなかった言語で簡単な意思疎通が図れるレベルにはなりました!(拍手)
私がわかるヘブライ語(学習歴一年)
- ヘブライ語のアルファベットが読める、発音が推測できる
- 定型文の自己紹介
- あいさつ(こんにちは、さようなら、ありがとう)
- 肉や野菜、フルーツの名前(ごく一部)
- 現在形の動詞30個くらい
- 「~を持っている、持っていない」
- 形容詞15個くらい
- 数字(言うのは難しいけど、聞けばわかる)
- 5W1H
- いいね!すごい!おっけー!以上です!など、一単語で完結する口語
ze u! (以上です!)
買い物先で自分の電話番号や会員番号をヘブライ語で言っても、「Ma!?」(何??)「rega rega! (Wait!)」と言われます…。でも、精肉カウンターでの注文は聞き返されることはなくなったので、通じていることもあります。(または推測してくれています)
とりあえず、困ったときの二大お助けフレーズ:
Ani lo mebin/mebina iburit(I don’t understand Hebrew.)
Ani lo yodea/yoda’at. (I don’t know.)
これを言えば、あ~そりゃ仕方ない。と相手もあきらめてくれます。だいたいそんなときは、レジの列の前後に(運よく)英語が話せる人が通訳して助けてくれます。「ヘブライ語がしゃべれなくても生活できてしまう」状況、一丁上がりです!(笑)
やっぱり、モチベーション維持って大事です。パートナーがイスラエル人だったり、イスラエルで仕事をしたいという気持ちでこの国に来たケースだったり、そもそも「目的をもってイスラエルに住んでいる」友人は、お金も時間もかけて習得しようと頑張っています。
かたや、英語が話せれば生活できてしまうことに気づいた、私を含む駐妻界隈の友達は…もはや「ヘブライ語もわかったらいいな」くらいの願望でしかないので、ガッツが足りません。
そもそも、ヘブライ語の難易度とは?
やみくもに勉強しても、全然「使える言葉」になる気がしないヘブライ語。現在形の表現はなんとなくわかってきたのですが、過去形、未来形になると動詞の変形が8パターン以上あって、もはや覚える気力すら湧いてこないのです…。
日本語で例を挙げると、「来(く)る」という動詞。同じ現在形なのに、来(き)ますとも言える…。否定にすると来(こ)ない。他にも、来(き)た、来(こ)られる、来(き)ている、来訪(らいほう)する、etc etc…。「今日学校来る?」と、「今日は学校に来ますか?」が同じ意味だなんて…ヘブライ語にもこうした口語表現が存在したら、発狂しそうです(笑)。
日本語ネイティブなので、何の違和感もなく使いこなせていますが、これが外国語だったら頭を抱えてしまう。今、ヘブライ語を目前とした私のきもちは、まさにそれです。
もっと客観的な指標で検証します。
Foregn Service Instituteというアメリカの国務省が発表した調査によると、英語話者にとって最も習得が難しい言語に、日本語が含まれています。
カテゴリー IV 言語: 88 週間 (授業時間 2200 時間)
「超難解言語」 – 英語を母国語とする人にとって非常に難しい言語。
アラビア語 中国語 – 広東語 中国語 – 北京語 日本語 韓国語
ちなみに、同じ調査結果でヘブライ語はカテゴリーIII言語:約44週間(授業時間1,012時間)に区分されています。
この指標は、外交官が駐在先の国の言葉を習得するためのプログラムに基づいた数値なので、この勉強時間は片手間にやっているものではなく、本気で大学や専門機関で勉強した時間の目安です。
そして、目指すレベルはILR Level 3 – Professional working proficiency、つまり仕事で使える言語能力に至るところまで!
英語ネイティブの外交官が、専門の指導官に習ってガチで勉強しても、ヘブライ語習得には丸一年かかる計算です。一年で仕事で使えるヘブライ語ができるって、かなりハードワーク(または言語の素質がある)ような…!
つまり、日本語ネイティブからすると、最も習得が難しい言語のひとつが英語、そしてドイツ語やフランス語などのゲルマン系言語なので、この指標の逆からいえば、ヘブライ語は英語よりは簡単なのかもしれません。
文法はさておき、発音は日本語話者にとっては英語よりは簡単です。
やる気維持にはある程度の課金も必要?!ヘブライ語学習、有料アプリの紹介!
①原点回帰、Duolingo! (デュオリンゴ)
私が唯一、毎日5分でも続けているのが「デュオリンゴ」。一時、完全にフェードアウトしたのですが、ヘブライ語がわかるようになってきたらちょっとやる気が出て、どうにか継続しています!
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スーパーデュオリンゴへのアップグレードなしで、とにかく無料版を一日一レッスンだけでもやる。昨日はわからなかった単語も、繰り返し見るうちに、「あ、これ”りんご”だよな?」と思い出せるようになる。そんなstep by stepな学習ですが、主格や人称による動詞や形容詞の変形などの復習や確認に役立ちます。さらっと出てくる新出単語のおかげで、少しずつ語彙も増えたような?
デュオリンゴは、文字ベースの学習、リスニングの練習には向いていると思います。ただし、例文が意味不明で(The spider likes milkとか)有用性がないものも多いところが難点です…。
②有料独学アプリ、HebrewPod101
ヘブライ語辞典に続いてサブスク購入した、HebrewPod101というオンライン教材です。こちらも、基本的には英語でヘブライ語を学ぶツール。
ベーシックコースが月額1ドル、というキャンペーンをやっていたときに、お試しで入会してみたのですが、リスニング(英語のポッドキャスト)しながら好きな時に学べる、アプリで単語帳を管理できる点などが気に入って、思い切ってプレミアム会員になりました!
しょっちゅうキャンペーンを開催していて、私は45%オフにつられました。2年間で132ドル、月額5.5ドルのサブスクリプション会員になりました。
プレミアム・プラスに加入すると、one-on-one learning (個別にヘブライ語講師からのアドバイスがもらえたり、発音チェックもしてもらえるコース)も利用可能です。
私はプレミアムで今のところ満足しています。
インターフェースはすべて英語、リスニングマテリアルも英語話者による説明です。1個のポッドキャストは10分程度なのですぐに聞き終わりますが、「実用的な会話、文法の解説」を凝縮したものなので、じっくり理解するには自主学習が必須です。
私はcomplete beginner から始めて、まだ三分の一程度のレッスンをこなしただけ…先は長いですね。
アプリ内のダッシュボードを詳しくご紹介します。
ダイアログの中で使われている単語がリストアップされていて、ヘブライ語のみ、発音記号つき、英語(音声表記)のみ、と理解度に沿って単語を確認できます。音声データ付きなので、何度もクリックして発音を確認できるところがうれしい♪
ダイアログも、スクリプトを文字で見て確認できます。こちらもヘブライ語 or ローマ字表記かを選べます。文字が読めなくてもまずはスピーキングを鍛えたい!という方にもおすすめな学習方法です。Englishのタブを開くと、英語訳を確認できます。
上記のヘブライ語は、食べ物に関する会話です。
Peter:これは何ですか?
Sarah:これはミートボールです。
Peter:ミートボール?
David:はい、それは肉です。あなたは肉を食べられますか?
Peter:はい。うーん、おいしい!
現実世界で実際に使ってみたい!と思う実践的な例文が学べるので、語彙力強化に非常に優れています。しかし、文法的な解説はさらっと流す感じなので、それぞれのセクションにあるPDFシートを自分でよく読んで学ぶ必要があります。文字の学習もPDFシート(無料ダウンロード可能)を見て自分で頑張れ!という具合なので、その辺はデュオリンゴと大差ありません。
私は日常会話で使えるフレーズを知りたいので、文章で覚えられなくとも、肉=basar、できる(can)=yachol、のように単語だけでも覚えるようにしています。
③イスラエル人と会話する!
知り合いが一人もいなかった去年4月からは考えられないほど、国際交流会のおかげで数多くのイスラエル人と知り合い、個人的に仲良くなれた友人もできました!どこでもかしこでも、英語で話してくれるのでそれで事足りるのですが、イベントや会食の席でも、イスラエル人同士はヘブライ語で会話いていることが多いです。
会話に耳を澄ましていると、ところどころ分かる単語もあります。上記のアプリで習った単語やフレーズを使って、ちょっとだけヘブライ語で会話練習してもらえることも♪
LとRの発音が混ぜこぜになっていると分からないらしく、その場で正しい発音を教えてくれる親切なイスラエル人もいます。
ヘブライ語が第二言語、という人も一定数いて、海外のヘブライ語学校で身につけたとか、自分もアリヤ―でイスラエルに来てウルパンに通ったことがあるとか、苦労してヘブライ語を学んだ、というイスラエル人にも出会いました。
よって、外国人が一生懸命ヘブライ語をしゃべっていると、どうにか分かろうとしてくれる人も存在します。つたないヘブライ語にイラつくパターンと、両極端でしょうか…。
例えば日本国内でも、たどたどしい日本語でも外国人が何かを伝えようと日本語を喋っていたら、ネイティブなら「こういうこと言いたいのかな」と推測できますよね。アジア(特に中国、韓国、日本)系のユダヤ人はほぼいないので、私は外見からして完全に外国人、ヘブライ語がわかってない前提で接してもらえるのも、ある意味助かる面もあります。
出先では必ずと言っていいほど”Where are you from?”と聞かれるし、Japanと答えるとそこからかなり会話が弾みます。
「旅の恥はかき捨て!」 駐在妻の語学力=現地生活に溶け込むための潤滑剤!
総じて、「駐在先の国の言葉を、住んでいるだけでは獲得できない」という実体験を積んでいる私です。それでも私がヘブライ語をほんのちょっとでもわかるようになりたいのは、現地の人との間にある「コミュニケーションの障壁」を、少しでも低くしたいから、なのです。挨拶程度でも単語レベルでも、その国の言葉でコミュニケーションを取れるとわかると、向こうも私の言っていることに耳を傾けてみよう、と思ってくれるきっかけになる…と信じています。
私の持論ですが、言語知識よりも大事なことは、「受容」だと思います。冒頭のユダヤ教の話に戻りますが、異なるものを「拒絶」するのではなく、相手を理解する気がありますよ、というオープンな自分でいることで、海外生活がとっても楽しくて生きやすい環境になります!
ちなみに英語ですら、全然言いたいことが言えなかったり、相手が言っていることが聞き取れなかったりする場面も数多くあります。アメリカンスクールの行事に来ている保護者はほぼアメリカ人なので、私の英語にイラついている人もいるかもしれません。が!「そんなの関係ねぇ!」のマインドです!
英語ですらネイティブスピーカーと対等に話せてないのですから、学習し始めて一年のヘブライ語が英語相当に使いこなせるようになるには、20年以上先になることでしょう…。
目指すべき場所はそこではない、と定めているため、とにかく間違っていようが適当だろうがしゃべってみる!そのマインドでヘブライ語と、そして英語と向き合う駐妻ライフです。
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