【2025年度版】ユダヤ新年・ロシュ・ハシャナ。ヨム・キプール。スコット。ユダヤ教のホリデーシーズン到来!

こんにちは、a-box-of-chocolateです。9月最終日のイスラエル、国内はすっかり「休暇ムード」満点で、大型連休を楽しむ人で賑わっています。

アメリカ主導の「ガザ和平案」にイスラエルも合意した、というニュースも飛び込んできました。「10.7」が再び近づいてくる今、いよいよ戦争が終わるときが来るのでしょうか…?

相変わらず、イエメン(フーシ派)からのミサイルやドローン攻撃は続いていますが、劇的に何かが変わるときは、ものすごいスピード感をもって国が動いていく。それがイスラエル流なのかも?と期待しています。

さてさて、毎年変動する「ユダヤ新年」の祝日ですが、今年は九月下旬に「新年」を迎えました。ユダヤ教の暦の上では、今は「年末年始の過渡期」とにかく仕事のやる気がない...のんびり・ゆっくりと休み、ユダヤ教の伝統を祝う日々が続くのです。

ほぼ一か月続く、ユダヤ教の祝日!海外旅行する?宗教行事に励む?イスラエル流ホリデー!

rosh hashanahを祝う看板。テルアビブ市内にたくさんあります。

日本の年末年始やゴールデンウイークのように、便宜上「大型連休がある」というわけではなく、ユダヤ教の祝日は「ユダヤ暦」というユダヤ教独自のカレンダーに基づいて決めらており(日付変動制)、ただの休みというよりは、宗教的儀式や伝統的なお祝いをするために休む、まさに「祝日」です。

2025年9月~10月の祝日

★ユダヤ新年(ロシュ・ハシャナ): 9月22日(月)夕方はイブ、23日(火) ~ 24日(水)

★ヨム・キプール(贖罪の日): 10月1日(水)夕方~2日(木)

★仮庵の祭り(スコット): 10月6日(月)夕方~イブ、7日(火)~10月13日(月)

★律法の祭り(シェミニ・アツェレット&シムハット・トーラー): 10月13日(月)~10月14日(水)

全て伝統に則ってお祝いする人(ハレディーム、超正統派)から、長期連休、ラッキー!とばかりに海外旅行やパーティーを楽しむ人(伝統派や世俗派)まで、解釈は様々ですが、一か月近く【祝日】がある国なんて、ほかにないのでは?と思っています。

①ロシュ・ハシャナ(新年のお祝い)

Shana Tova ロゴ入り、小分けのハチミツまで登場。

ロシュ=頭、始まり、一番ハシャナ=”ハ”は定冠詞theの意味、”シャナ”は年。すなわち、beginning of  the year、 the head of the year、 日本語で言うなら【年頭】を意味する言葉です。

りんご、はちみつ、ザクロという「豊作、子孫繁栄」を彷彿とさせる食べ物のイラストを使った「グリーティングカード」が頻繁にやりとりされます。年賀状のようなものでしょうか。

街のあちこちで、「シャナ・トヴァ!」(Shana Tova)、よいお年を!とか、明けましておめでとう!という挨拶が交わされます。

伝統にちなんで、リンゴとザクロの蜂蜜かけを食べてみました。あまーい。

敬虔なユダヤ教徒はもちろんシナゴーグに足を運び、祈りを捧げ、家族みんなで食卓を囲む。これが「典型的なお祝いの方法」です。

新年といっても私にはピンと来ないですし、20(土曜日)から実質5連休でした。せっかくの長い休み、といえどもひたすらゴロゴロ、ダラダラして、外出といってもビーチに散歩に行ったくらいです。

そういえば、あまりにも暇すぎて「鬼滅の刃」を見に行きました。イスラエルで見た初映画が、日本の名作とは…。

日本語はそのまま、ヘブライ語の字幕がついていました

初日の出ならぬ、初日没。23日の夕方のビーチは、散歩する人であふれかえっていました。

新年を告げる角笛?を吹いている人もいて、なんだか情緒たっぷりな光景でした

②ヨム・キプール(贖罪の日)

ロシュ・ハシャナから一週間後(7日後)、ヨム・キプールという静けさに満ちた祝日を迎えます。「身の穢れを落とす日」=「断食」をするのが主な過ごし方。たらふく食べまくるロシュ・ハシャナのお祝いとは対照的です。

ヨム・キプールの伝統と詳細は、こちら↓

町中が静まり返るあの瞬間、テルアビブに住んでいることも忘れそうなほどでした。今年も高速道路を自転車で爆走しに行きたいです!

③スコット(仮庵(かりいお)の祭り)

さて、身も心も奇麗になったあとには、「スカー」と呼ばれるテント(小屋)を作って、ちょっとしたキャンプ生活をするのが「スコット(7日間)」の定番。DIYイベントです。

自作の掘立小屋(白い布で覆われている)でトーラーを読んだり、お祈りしたり食事をしたり。10月の気候はほどよく爽やかなので、屋外で過ごすのも心地よい季節です。

スコット関連用品が充実しているスーパー
何にどうやって使うのかわからない飾り
スカ―もスーパーで買える(300シェケル程度)
儀式用の植物、ルラヴとエトログ

④シェミニ・アツェレット&シムハット・トーラー (律法の祭り)

スコットの7日目(日没)が終わると、今度は「トーラー(ユダヤ教の巻物)」を読み終えたことに歓喜乱舞する「シムハット・トーラー」という祝祭日のフィナーレを迎えます。

トーラーという巻物(モーセの五書)を一年かけて最後まで読み終え、また最初のページに戻るのです…。

ユダヤの教えの全てが詰まったトーラーを人生をかけて読み解き、その教えに忠実に生きる人もいれば、「え、シナゴーグとか行かないけど?」というライト層もいる。イスラエルは非常に小さな国ですが、国民の生き方は多様性にあふれていて面白いです。

連休=安全に楽しめる「心休まるひと時」でありますように。

とにかく「休みモード」のイスラエル、仕事も開店休業状態というか、やっているところはあっても、心ここにあらず、みたいな適当な空気が漂っている、そんな日々です。

というのも、私はいろいろあって現地の歯医者に通っているのですが、ロシュ・ハシャナ直前に通院したとき、「あ、明日からロシュ・ハシャナだから、歯科技工所休みだわ!ごめーん!」と言われ、詰め物を作ってもらえませんでした(笑)。休みは潔く休む、そんな心意気を感じるイスラエルの祝日、好きです。

去年も、そして今年も、「10.7」を挟むイスラエルのホリデー。心から楽しめない家族がたくさんいることも事実です。そして去年のイラン攻撃(ロシュ・ハシャナの夜)はトラウマ級の衝撃だったので、今年はもう、とにかく平穏無事に「休暇」を満喫できる状況であってほしいなと思います。

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